「遠くの、あこがれ」

夏に
雪の歌がうたいたくなるように
真冬に
暑い日差しを恋しく想うように
はなれているから
その気持ちは大きくなる
 
誰かが
あこがれは近づいてしまったら
あこがれじゃなくなる
と言っていたのを
思い出した


(c) Mari Awaya 
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「迷い」

いいお天気の中
フィレンツェの
地図があってないような路地を
歩いているような
 
どしゃ降りの中
瓦礫の街の
道無き道を
彷徨うような
 
心地よい晴れの中
もう行く場所は決まっている
けれどもう少し
よく知っているこの街を
歩いていたいような
 
迷いの中にいても
あなたは進んでいる
やるか、やめるか
進むか、別の道を行くか
その結論まで
あなたは迷いながら

近づいている


(c) Mari Awaya 2015
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「休憩」

わたしはこの世界に
ちょっと休憩に来たのかもしれない
 
それはほんの一瞬の
愛されたあたたかい記憶の断片
安らいだおだやかなひととき
奇跡のように
きれいなものを見た瞬間
やさしく抱かれるような
音楽を聴いたとき
 
そのちいさな時間のなかにある
永遠のなかで
この世界で
エネルギーをためるために


(c) Mari Awaya
私家版詩集「あの星から見える、うちの明かり」より
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「隠し場所」

カレンダーに隠れて
見えていない壁には
実は四角い穴があいています
 
わたしはそこへ
この一年の秘密を
すこしずつ隠していって
カレンダーをはずす頃に
一緒に捨ててしまうのです
積み重なった些細な秘密は
そのくらいで捨ててしまっていいでしょう
 
そうですね、それじゃあ
もっと大きくて重い秘密は

わたしのおへそにでも隠しましょう


(c) Mari Awaya
私家版詩集「帰り道」「わたし、ぐるり」より

*今、2016年の詩と絵のカレンダーを制作中です!!
来年の絵はうらべゆりさんです。お楽しみに☆
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「どれくらい」

ねえ 一年ってどれくらい?
もう分かるよ 大きくなったからね 
今は これくらい
 
じゃあ 世界の大きさはどれくらい?
もう分かるよ 勉強したからね
今は これくらい
 
じゃあ きみはどれくらい?
もう分かるよ 決めちゃったからね
今は これくらい
来年は これくらい
 
そうかぁ すごいなぁ
どれもちゃんと分かってて
 
そうさ僕は分かってるのさ
君もしっかり分かっていた方がいいよ
 
そうかぁ でもさ
私はどうやら定規をさ
捨ててきちゃったみたいなんだ



(c) Mari Awaya
手製本「日々のしずく」より
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詩人。物語も書いてます。
東京を中心に活動しています。詩集に「ぼくはぼっちです」、アンソロジーの詩集にも多数詩が載る。Twitter→@AwayaMari
Instagram→awa_mari39

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