「神様の用意したリュック」

それには

言葉がたくさんつまっていて

その人に一生のうち必要な

言葉たちが入っている

 

ふとした時に

人生の重要な局面で

神様は誰かに

その言葉たちを言わせる

 

そのリュックに

もうひとつだけ

入っているものがあって

それは

なのだけど

家族でも

恋人でも

夫や妻でも

自然でも人類でも

愛することが出来る

これはリュックに入っていながら

どんどん出て来る

不思議なもの

 

忘れてはならないのは

自分を愛することも

出来ると言うこと

 

(c) Mari Awaya 2017

秋美29号より

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「そっと」

眠れない日々に
疲れて流れ着いた浜辺で
あたたかく
そっと
抱きしめてくれたのは
優しい声の歌だった
 
歌声が体中に染み入って
気がついたら
私は
しずかに
助けられていた
 
世界中の誰にも
知られないまま


(c) Mari Awaya 2016
「夢ぽけっと2016夏号」より
テーマ「クスリ」
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「聞こえない言葉」

木漏れ日が なにか
文字のような役割をしていたり
風に揺れる葉の動きで
話しをしていたりすることが
あるかもしれない
 
わたしたちがしらないだけで
白亜紀のころから




(c) Mari Awaya
「夢ぽけっと」より

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「うちゅうのおふろ」

ひどくつかれた
ふかくきずついた
たましいたちも
うちゅうで
おふろにはいれれば
いいね
 
あったかくて
きれいなおふろ
あがったら
ふかふかのタオルで
ふいてあげる
それから
つめたいものでも
ぐびぐびっとのんでさ
 
そしてすこし
おもえればいいね
またうまれてみようかな
あのあおいほしに
うまれかわってみようかな
って
すこしだけでも
いいよ
なんかいもおふろにはいれば
きっとまた
うまれてみたく
なるよね

(c) Mari Awaya
「秋美」vol.28より

 
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「お母さんの留守番電話」

携帯電話に留守番電話が一件
 
もしもしお母さんです
大丈夫ですか
また電話します
 
お母さんの留守番電話は
いつも優しくて、ちょっと心配した声
 
わたしはこの留守番電話をとっておいて
いつでも聞けるようにしている
大丈夫でないときに、聞けるように
 
お母さんは、わたしの味方
ちいさい頃は厳しくて
高校生の時も門限が早くて
お母さん怖いなって思ったこともあったけど
わたしが本当に弱っているときに
全身全霊で助けようとしてくれたのは
お母さん
今歩いている道がどこへ行くのか不安で
どうしようどうしようって言っていたときに
一緒に悩んでくれたのも
お母さん
 
いつまでも見ているから
一回きりの人生
好きなことをやりなさいっていつも言う
 
大丈夫ですか、と聞かれたら
ほんとは大丈夫じゃないとき
大丈夫じゃないって言うかもしれないけど
お母さんの大丈夫ですかには
ずっと一緒にいるからね
味方だからね
がはいっているから
大丈夫、わたしがんばるよ
 
もしもしわたしです
今日は、大丈夫です


(c) Mari Awaya
私家版詩集「あの星から見える、うちの明かり」より
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詩人。物語も書いてます。
東京を中心に活動しています。詩集に「ぼくはぼっちです」、アンソロジーの詩集にも多数詩が載る。Twitter→@AwayaMari
Instagram→awa_mari39

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